ライス降臨

車谷長吉の『武蔵丸』という短編集を読む。その中の一遍に「一番寒い場所」という作品がある。そこに、右翼少年の逆木大三郎クンのエピソードとして週刊プレイボーイ(昭和43年9月24日号)が取材している形で次の引用が出てくる

あるいはまた、帝国ホテルの食堂でライスだけを注文し、塩を振りかけて食ってくる、というハプニングもある。

車谷長吉、『武蔵丸』、p214 新潮文庫 2004.5.1

まあ、それだけです。

マヤ

MAYAMAXXのライブペインティングの記録集『キミのコトバを描いてみようか? 絵が生まれる「対話の記録」』が朝日出版社から本になった(4月17日発売)。それに合わせて、4月25日の日曜日に新宿ルミネ1の青山ブックセンターで「対話の記録」とサイン会*1があるのだけれど、14時開始でもちろん行けない・・・。

*1:詳細はこちら

ひきこもり

アレクサンダル・ヘモン『ノーホエア・マン』(岩本正恵訳 白水社*1を読んでいる。タイトルはビートルズの曲から。Nowhereはアルクのサイトにある英辞郎によると、形容詞で「無駄な、無意味な」という意味。熟語では"nowhere kid"というのがあって、「ひきこもり、学業にも仕事にも就かない若者」という訳語になっている*2
以前に大学の授業で、ヘモンの"The Question of Bruno"という短編集*3の一作品を読んだことがあって、名前は覚えていた。
読み始めたときは訳語が変な感じがして、「あれ?訳者が下手のなのかな。」と思ったんだけど(素人がおこがましくも・・・)、語り手(もしくは作家自身)が微妙な出自であることがだんだんとわかってくるので、その「変な感じ」がある種の異化効果があって面白い。