分析してみる

こう並べて書いてみると、系統を三つに分類することができる。まず、反復行為を描いた作品が多いこと。『はけたよはけたよ』『ねずみくんのチョッキ』や『タンタンのずぼん』なんかがそれに当たる(保育園の年少)。あと、『じぷた』『からたちばやしのてんとうむし』など、虫や乗り物といったこどもが好きそうなトピックを扱った作品(保育園の年中から年長)。それと、「学研ワールド絵本」シリーズやウンゲラー、レオ=レオニ、エリック・カールなどの絵が面白い翻訳モノの作品(年齢問わず)。
はっきりいって、これらの作品はとくに凝ったストーリなわけでもない。むしろ、反復的なもの、絵が面白いもの、擬人的なものなどが多い。だから今になって、言葉をこねくりまわして語ってみても、なかなか面白さって伝わらないものなのだろうなあ、とも思う。逆に考えて、そのときの面白さを根っこのところに抱えているからこそ、今の自分の好みがあるのだとも思う。そのあたり、こどもの想像(妄想)力・執着心とポップ・カルチャーを関連付けて誰か考えてくれ…。